ニュース・トピックス

お知らせ 2025.07.18

『猪之頭発電所』の営業運転再開

2025年7月18日

東京発電株式会社

 

 静岡県富士宮市に所在する『猪之頭発電所(1910年10月運転開始)』は、2022年6月から運転を停止しリパワリング工事を実施しておりましたが、工事が完了し、2025年7月17日に営業運転を再開いたしました。

 

 猪之頭発電所は、現在の静岡県富士宮市で1910年(明治43年)に運転を開始し、県内で運転を継続している最古の水力発電所です。2025年1月には地域の近代化、発展を支えてきた文化財として設備の一部が「しずおか遺産」に認定されています。

 このたび「水車発電機」「水圧管」「導水路」「建物」などの更新を行うリパワリング工事が竣工し、運転を再開いたしました。

 この工事では、入口弁※1や調速機※2を油圧式から電動式に変更し、オイルレス化によって環境に配慮するとともに、保守性の向上を図りました。また、当社が長年培ってきたエンジニアリング力を活かし、使用水量に応じて最適で高効率となるように発電機および水車をパッケージさせました。その結果、最大出力を4,000kWから3,100kWに減少させながら、年間発生電力量はおよそ310万kWh増加いたします。

 これで当社がリパワリング工事を実施した発電所は、猪之頭発電所で23箇所となります。

 

 本発電所の建設当時から残る水路設備の石積みには「功伎不朽(巧みな技はいつまでも滅びない)」の文字が刻まれています。当社はこれからも巧みな技を活かして地域社会とともに歩んでまいります。

 

【発電所概要】

 (1) 最大出力 : 3,100kW

 (2) 水  車 : 立軸フランシス水車

 (3) 発生電力量 : 年間約2,100万kWh

    (一般家庭約5,300世帯分の電力需要に相当※3

 (4) 所  在  地 : 静岡県富士宮市

 

 ※1 入口弁:水圧管と水車の間に配置するバルブ

 ※2 調速機:水車へ導水する水の流入量を制御する装置

 ※3 環境省による「令和5年度家庭部門のCO2排出実態統計調査 資料編(確報値)」より

    世帯当たり年間電力消費量3,911kWhで換算

 

【問い合わせ先】

 東京発電株式会社 業務統括室 総務広報グループ 花木  ℡03-6371-5200

 問い合わせページ:https://tokyohatsuden.co.jp/contact/

発電機(左:リパワリング前、右:リパワリング後)
発電所(左:リパワリング前、右:リパワリング後)
導水路(左:リパワリング前、右:リパワリング後)
水槽石積みに刻まれた「功伎不朽」の文字